
デスクワークの人は「立ち仕事のほうが大変でしょう」と言い、立ち仕事の人は「座っていられる仕事がうらやましい」と言う。
では実際、腰にとってつらいのはどちらなのか。
結論からお伝えします。腰にかかる負担そのものは、座っているときのほうが大きくなります。
意外に思われるかもしれません。ただ、これには理由があります。そして本当の問題は、座りか立ちかではないところにあります。
座るほうが、腰にかかる力は大きい

立っているときは、体重が床へ抜けます
立っている状態では、上半身の重さが骨盤から脚を通って、床へ流れていきます。
腰は支えていますが、重さの多くは下へ抜けていく。これが立位の構造です。
座ると、その流れがなくなります
椅子に座ると、脚を通って床へ抜けていた流れが止まります。
上半身の重さを、骨盤と腰まわりで受け止めることになります。そのぶん、腰にかかる力は立っているときより大きくなります。
前かがみになれば、さらに増えます。デスクで画面をのぞき込む姿勢は、この点でかなり不利です。
それでも立ち仕事がつらいのは、別の理由があるからです
ここが大事なところです。
立ち仕事のつらさは、腰にかかる力の大きさではありません。同じ場所に立ち続けることで、筋肉が縮んだまま固定され、血のめぐりが落ちることが中心です。
だから立ち仕事の方は、夕方にかけてじわじわ重くなる出方をします。朝いちばんはそれほどでもないのに、時間とともに増えていく。
座り仕事の方は、座り始めてしばらくすると出てくるという出方が多くなります。
だから、やることが逆になります
座り仕事の方|30分に1回、立つ
座っているときに腰へかかる力を減らすには、その状態をやめることがいちばん確実です。
30分に1回、立つ。それだけです。姿勢を良くしようと力み続けるより、こちらのほうが効きます。
詳しくはデスクワークで夕方に腰が重くなる方向けの記事にまとめています。
立ち仕事の方|1時間に1回、体重のかけ方を変える
立ち仕事の方にとって、「立つ」は解決になりません。必要なのは、同じままにしないことです。
片足を10〜20cmの段差に乗せる。かかとの上げ下げを10回。その場を離れずにできることで十分です。
詳しくは立ち仕事の腰痛で1時間に1回やることをまとめた記事をご覧ください。
共通しているのは「同じ姿勢が続くこと」です
座りも立ちも、つらくなる理由の中心はここです。
座りっぱなしも、立ちっぱなしも、同じくらい不利です。だから「立ち仕事に変えれば腰痛が治る」わけでも、その逆でもありません。
見直すべきなのは、1日の中でどれだけ姿勢が変わっているかです。
どちらの方にも当てはまる3つのこと
① つらくなる時間帯を記録する
3日間だけで構いません。何時ごろに重くなってくるかをメモしてください。
時間帯が決まっているなら、その1時間前に区切りを入れるのがいちばん効きます。
② 靴のかかとを確認する
座り仕事の方も、通勤で歩いています。かかとがすり減った靴は、着地の衝撃が腰まで届きます。
見方は腰痛と靴の関係をまとめた記事に書いています。玄関で裏返すだけです。
③ 息を吐いて、お腹を軽く締める
座っていても立っていても、その場でできます。息を吐きながらお腹を薄くして10秒。2〜3回で十分です。
同じ姿勢が続くと呼吸が浅くなります。吐ききると、腰を反って支える姿勢が自然に戻ります。
やってはいけない3つのこと
① 「良い姿勢」を保とうと力み続ける
胸を張って背筋を伸ばした姿勢を保とうとすると、反り腰の方はそのまま悪化します。そして力んだ姿勢は続きません。
自分がどちらのタイプか気になる方は反り腰と猫背の見分け方をまとめた記事をご覧ください。
② 椅子や道具を買い替えれば解決すると思う
良い椅子もマットも、助けにはなります。ただ「同じ姿勢が続くこと」そのものは変わりません。
買う前に、区切りを入れられるかを試してみてください。
③ 「仕事だから仕方ない」で放置する
目安は2週間です。2週間経っても変わらない、または悪くなっているなら、一度相談してください。
見直す順番は腰痛が2週間変わらないときに見直す5つのことにまとめています。
すぐに医療機関を受診してほしいサイン
次のどれかに当てはまる場合は、その日のうちに医療機関を受診してください。
- おしっこが出にくい、または漏れてしまう
- 両脚にしびれがある
- つま先が上がらない、足に力が入らない
- じっとしていても激しく痛む、夜に痛みで目が覚める
- 発熱をともなう腰の痛み
- 体重が減ってきている
まとめ
- 腰にかかる力そのものは、座っているときのほうが大きくなります
- 立っているときは体重が床へ抜けますが、座るとその流れが止まります
- 立ち仕事のつらさは力の大きさではなく、同じ場所で動かないことが中心です
- だからやることが逆 … 座り仕事は30分に1回立つ。立ち仕事は1時間に1回、体重のかけ方を変える
- 共通しているのは「同じ姿勢が続くこと」。どちらに変えても、そこが変わらなければ同じです
- 両方に効くこと … つらくなる時間帯を記録する/靴のかかとを確認する/息を吐いてお腹を締める
- やらない … 良い姿勢を力んで保つ/道具の買い替えで解決すると思う/2週間以上放置する
よくいただく質問
Q. スタンディングデスクに変えれば、腰痛は良くなりますか。
A. 座る時間を減らせるという点では役に立ちます。ただし一日中立ちっぱなしにすると、今度は立ち仕事のつらさが出てきます。実際、導入したものの足腰がつらくて使わなくなった、というご相談も受けます。おすすめは、高さを切り替えて「座る時間と立つ時間を混ぜる」使い方です。1時間立って、1時間座る。このくらいの切り替えができると、どちらの負担も溜まりにくくなります。買う前に、まず30分に1回立つことを2週間試してみてください。それで足りることもあります。
Q. 仕事を変えるべきか迷っています。腰のために転職したほうがいいでしょうか。
A. 腰のことだけで判断されるのは、少し早いかもしれません。座り仕事から立ち仕事へ、あるいはその逆へ変えても、「同じ姿勢が続く」という条件が変わらなければ、出方が変わるだけで楽になるとは限らないからです。実際、転職して姿勢の種類は変わったのに腰痛は続いている、という方にもお会いします。まずは今の仕事の中で、1日にどれだけ姿勢を変えられるかを見直してみてください。それを試したうえで、どうしても環境的に難しいということであれば、そのときはまた別の判断になると思います。
立川で腰痛の手当てにお悩みの方へ
座りと立ち、どちらがつらいかは働き方によって変わります。そして両方に共通しているのは「同じ姿勢が続くこと」です。そこをどう崩すかが、実際に効くところです。
いきげん整骨院では、1日の中でどこに区切りを入れられるかを、実際の働き方にあわせて一緒に考えます。「休憩は決まった時間しか取れない」という条件のままで組み立てます。
はじめてご相談いただく方の流れ
11日の過ごし方を伺います 座る時間と立つ時間、動ける範囲、つらくなる時間帯
2腰だけでなく全身を確認します 股関節・足首の動き、実際の座り方や立ち方まで
3ご説明と、続けられる形まで 職場で人目を気にせずできる形に落とします
お名前と「腰痛の手当てについて」とだけお送りいただければ、こちらからご案内いたします。
当院は完全予約制です。
| 院名 | いきげん整骨院 |
|---|---|
| 住所 | 〒190-0011 東京都立川市高松町3-10-5 クリエ石川 |
| アクセス | JR立川駅から徒歩7分/多摩モノレール立川北駅から徒歩5分 |
| 受付時間 | 10:00〜13:00/16:00〜19:30 |
| 休診日 | 木曜日(終日)・土曜日午後・日曜日・祝日・子供の行事 |
| 電話番号 | 042-523-8823 |
※ 脚のしびれ、つま先が上がらない、排尿の異常をともなう場合は、当院より先に整形外科などの医療機関へご相談ください。
